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奢り
「まあ、来づれえよな…」
にしても、1週間も拗ねてるとは…
はぁ、川茂がチクったら俺の首なんて一瞬で飛ぶから、こっちは安心して寝てらんねえのに。
まあ、逃げるのもガキの常套手段と言えばそうなんだが。俺のせいで留年されても困るしな…
「とりあえず授業行くか…」
っとやっべ、フラッフラする…
朝抜いたのがまずかったか、食欲湧かねえんだよな。
廊下を歩けば、そこここで悪口とも呼べないような、低俗な陰口が叩かれる。
俺に近づく物好きなんてあいつくらいのものだったのに、「カッコわる」って言われたもんなぁ。
つか、あいつには俺がカッコよく見えてたのか?そんなの勝手すぎんだろ、ってまあそれもガキの特権か…
勝手に期待して、勝手に裏切られたような気持ちになって、受け入れられないことからは逃げてって、俺も昔はそうだった。
「ハァ…おはようございます…っと、」
お、川茂だ。
完全に寝てるけど、学校来たんなら善しか。
あいつがチクらない限りもう関わることもないだろうし、無視無視。
「じゃ、この前の続きからね。テキスト57ページ…」
誰も聞いてない授業を真面目にやる意味、サボりてえ…
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