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「あぁ……」
私が茫然としている間に、木佐さんのものがズブズブと中に入ってきた。
将司さんのとは圧迫感が違って、彼の感触を塗り替えられていくようだった。
(やだ、こんなの)
そう思うのに、奥まで届いたものを動かされると気持ちよさに思考は溶けていった。
「やっ、あん、あんっ、あんっ」
下半身を擦りつけるように動かれて、愛芽まで擦られ、嬌声をあげる。
その上、木佐さんが胸の先端まで口に含んで吸い上げるから、声が高くなる。
「やぁ、だめっ、もう、だめっ、ああんっ!」
どんどん速くなる抽送に脳が痺れてきて、快感を逃そうと首を振るけど、木佐さんは許してくれず、奥の気持ちいいところを穿ちつづけた。
「あああ~~~ッ」
膨らみきった快感が弾けて、頭が真っ白になった。
ぎゅうっと抱きしめられて、何度か突かれると、木佐さんも止まった。
二人とも息を乱して、しばらくくっついていた。
木佐さんは耳もとにキスを落として、髪をなでてから、身を離した。
当然のようにゴムを付け替えている。
もう一度、挿入されて、抱き起こされた。
自重で深くまで彼のものが来て、息を呑む。
「ねぇ、石原係長とヤってるとき、俺と比べた?」
顔を覗き込んで、木佐さんが聞いてきた。
にんまりとしたキツネ目が腹立たしい。
「っ! やめてください!」
「ハハッ、比べたんだね」
うれしそうに笑う木佐さんをにらむ。
……比べた。
将司さんは、この人が気軽に与えてくれるものをなにも私にくれない。
一緒に眠ることも休日も、快楽ですら。
(そんなこと、気づきたくなかった)
切ない気持ちになって、うつむく。
「ごめん。そんな悲しい顔しないで」
身体に手が回されて、抱っこされる。
小さい子をあやすように木佐さんは、私の背中をなでた。
そんなことをされると、泣きたくなる。
私は目をつむり、木佐さんの胸に顔をうずめた。
そうやってじっとしていると、なでる手が心地よく、疲れもあって、私はうとうとしてくる。
でも、私をなぐさめるようだった木佐さんの手がだんだんあやしい動きになってきた。
つーっと背中に線を引いたり、お尻をなでたりされると、身体がピクピク反応してしまう。
ゆっくり腰を動かされた。
「っはぁ、ああんっ」
とたんに官能が戻ってきて、私は喘いだ。
そのうち腰を持たれて、ガンガンと突き上げられて、彼の肩に掴まる。グチュグチュ音がするほど、濡れていて、目の前がチカチカする。
「はっ、ああっ、んんん~~~ッ」
木佐さんの首もとにしがみついて、激しく達してしまった。
彼のものもビクンと震えたのを感じた。
抱きしめられて顔が近づいて、キスされる!と思ったところで、木佐さんは顔をずらして、頬に口づけた。
キスしないのはなにか彼のこだわりがあるのだろう。
そうやって、今日も限界まで抱かれて、気を失った。
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