83人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
エピローグ
「おはよう、ノエ」
「話しかけないで下さい!」
もう、三日。ベッドに寝たきりになっている。ベッドサイドには、捨てられた子犬と化したソウンさんが、正座している。
「……すまない、だが……食事を」
「後で更紗先生に貰います!」
「……ノエ……すまない」
このままでは命が幾つあっても足らない。そう判断した私は、交尾禁止を言い渡した。
そして、絶賛、一方的な喧嘩中だ。
絶対に許さないんだから!
私は、お供え物のように置かれたシュークリームを食べながら誓い、一週間後にはテーマパークに釣られて、ホイホイとデートへ出かけた。
そう、絶対にホテルには寄らないんだから!
「ノエ、ホテルから花火が見えるらしいんだが」
私の本気の誓いは、いつも狡猾な狼獣人によって、悉く破られ、ゴリラ獣人とビーバー獣人に指を差して笑われる事となった。
おしまい
最初のコメントを投稿しよう!