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「伸ばしてんだ、髪?」
「へ?」
「昔は明菜ちゃんみたいなショートだったじゃん。葉子が髪そんな伸ばしたの見たの初めてだわ」
「あぁそう」
「あぁって、お前も適当だな。わざわざ褒めてやったのに」
「う、うるさいわね!……伸ばしたの変?」
「ううん、似合ってる。良いんじゃん、ロング葉子も新鮮で」
「そういう凛矢は黒髪にしたのね?」
昔は金髪だったのに。
決してそれだけのせいじゃないけど明るい性格もあって、凛矢はいつも学校でもそうじゃない場所でもいつも何処でも目立ってた。
男女問わず人気者で、特に女子からはモテモテでいつも誰かしらと付き合ってたみたいで放課後なんかは代わる代わる毎回違う女の子と腕なんか組んで歩いてるとこ何度も見た事がある。
『古川さんて、薬袋君と幼なじみなんだよね?ごめん、これ渡しといてくれるかな?自分で渡すの恥ずかしくて…』
バレンタインとかの時なんか他のクラスの女の子達から頼まれることなんて毎年恒例みたいになってて、凛矢は本当に人気者だった。
空手をやってたこともあって昔から喧嘩は強かったし、勉強は苦手だけど運動神経が良いからあっちこっち部活の助っ人頼まれたりとかしちゃってさ…
高校卒業してから今日まで会ってなかったし、今までだって一緒に居過ぎて気にも止めてなかったけど………凛矢ってもしかしたらよく見るとけっこうカッコい…
「あっ、おい見たか葉子!?今あのアイドルパンチラしたぞ!」
最後まで言わなくてよかった。全然かっこよくない。ただのアホだ、バカだ。
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