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「望月?」
昇降口に着くと、聞き覚えのある声が後ろでした。振り返ると、練習着姿の琥珀君が立っていた。
「あ、おはよう」
私が言うと、琥珀君も笑って返してくれる。
「もしかして補習?」
琥珀君から聞かれ、私は頷く。
「へぇ~」
琥珀君は意外そうな顔をしていた。
「琥珀君は部活?」
「そう。俺、補習は引っかからなかったから」
「ふ~ん」
私の顔を見て、琥珀君は慌てて首を振る。
「今のは嫌味じゃないからな」
「大丈夫だよ」
私は笑った。
「じゃ、勉強がんば!」
「そっちも、部活がんば!」
琥珀君は、グラウンドの方へ走って行った。
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