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妖魔の掛け軸~甲賀シティを救え!~/前・後編
◆登場ニンジャ
甲賀:咲耶、ネム、シャオラン、リーリー、岩爺、コンガ、甲賀衆
風魔:アウン、カルマ、蛇ノ目、オロチ、断、風魔衆
=====前編=====
◆学校帰りの道
楽しくおしゃべりしながら歩く咲耶・ネム・シャオラン。
廃屋の和式住宅を発見、はたと立ち止まる。
咲耶「こんな家、あった?」
ネム「ここはいっちょ、忍んでみるか?」
シャオラン「怖い~」
好奇心に狩られ廃屋を探検する咲耶・ネム・シャオラン。
床の間に飾られた白紙の掛け軸を発見する。
衝動におそわれたネムは、かけ軸にヘンテコなラクガキをする。
悪寒がする咲耶、シャオラン。
掛け軸からのブキミな呼び声、ふりかえったネムの目が妖しい光をはなつ。
(ネムが妖魔に憑依されたが咲耶とシャオランは気づかない。)
◆コンビニのバックヤード
日課の修行が行われている。
ニンジャとしての成長に合わせてか、バックヤードはなんだか異様に広い……。
手裏剣、影分身、数々の忍術、コンガによるニンジャの歴史の問題……
すべてを咲耶完璧にこなすネム!
コンガ「ネム、いつの間にそんなに勉強したの?」
ネムの豹変に驚きを隠せないコンガ師匠。
いっそうイヤな予感がする咲耶、シャオラン。
◆甲賀シティのはずれの林・ネムの家
表札に「ねむ」と書かれた家。
家のまわりは林で、その中の数本の木が根元から切られている。
ギコギコギコ…カンカンカン…
家の周囲に響く音。
◆翌日・高校の教室
咲耶「おはよっ、ネム」
シャオラン「ぐも忍です~♪」
ネム「……ウィィィィン……オハヨウゴザイマス!」
咲耶&シャオラン「ひゃああぁあぁぁぁああああ!!!」
ネムの振り返った顔は、木のロボットのようなカラクリ。
よく見ると全身が木製の傀儡人形だ!
カラクリネム「本日、ネムサマハ、オ忙シイノデ、ワタクシ替ワリニ登校シテオリマス。」
ネムの代理出席!?
急ぎネムの家に向かう咲耶・シャオラン。
◆ネムの家の途中の野原
なんとネムは3体のカラクリと会議を行い、何やら指示を出している様子。
シャオラン「ぞぞぞ~…」
咲耶「あ、あの~……ネム!何してるの!?」
キッ!と背中越しに鋭いまなざしのネム。
散会するカラクリネムたち。
◆一夜明けて岩爺の屋敷
岩爺と向き合う咲耶。
咲耶はネムの様子について、感じる悪寒を岩爺に報告する。
岩爺「フム、様子を見に行くとしよう」
咲耶・シャオラン&リーリー・岩爺・コンガは、
街はずれの林にあるネムの住み家へ。
コンガ「こ、これは!?」
小高い城壁に堅固な屋敷、まるで要塞のようになったネムの家におどろく。
周囲はカラクリたちが警護している様子。
城壁をのぼり、屋敷の奥まで忍んでいく。
奥の部屋にはイスに座ったネム。
咲耶たち5人は、床の落とし穴に落とされてしまう。
薄暗い地下にはなんと…カラクリの大軍勢が待機しているではないか…!
メインモニターがオンとなり、命じるネム。
「甲賀征服作戦、発動!」
カラクリたちが一斉に出撃し、咲耶たちにも襲い掛かってくる。
岩爺の『幻術・漆黒』を駆使し、なんとか難を逃れた5名。
◆甲賀シティ・シノビーマート
ゴゴゴゴゴゴゴ…!
コンビニ・シノビーマートから甲賀城が起動する。
はるか荒野に見えるのは、一万体ものカラクリの軍勢!?
軍勢の中央に「みこし」のように担がれたやぐら。
やぐらの頂上には妖しいチカラに操られたようにネムが座している。
岩爺は書棚の奥から、なにやら古めかしい巻物を取り出し、シャオランへ。
岩爺「シャオラン!使いへ走れ!」
城へとなだれ込んでくる甲賀シティの住人たちの流れに逆らい、
シャオラン&リーリーは、いずこかへ使いとして走り去っていく。
…数時間後…
◆荒野の果て
甲賀シティが炎と煙に包まれる中、ほどなくやってくる風魔衆。
軍勢の先頭でニヤリとするのは、アウン。
=====後編=====
荒野の果てから甲賀城をのぞむ風魔の面々。
アウン「フフフ…見ろよ甲賀のやつら、大ピンチじゃないか」
断「コレが我ら風魔ノ怨念のチカラとは…」
カルマ「うむ、まことに凄まじい」
アウン「蛇ノ目、出番だぞ」
蛇ノ目「ふんっ…」
冷笑を浮かべながら先頭へ出て、印を結びながら唱える。
蛇ノ目「…へびのへそ うのめたかのめ さんしょのめ…」
蛇ノ目が唱えるやいなや、オロチは全身から光を放ち、勢いよく赤いチャクラを放出する。
チャクラはオロチを取り巻き、頭部の先端でドリルのような大きな渦巻状のオーラを形成した。
なんとオロチは全身を高速回転しつつ、地面に潜って大地の表層を盛り上げながら、ダイナミックにトンネルをつくりつつ、荒野の地下を掘りすすんでいく。
トンネルの目的はカラクリ軍との交戦を避け、甲賀城へ入城するためである。
掘りすすんだトンネルは、甲賀城の敷地内にバカッと岩石を飛ばしながら出口となる。
オロチにつづき、風魔の一同総勢100名あまりがトンネルを抜け甲賀城へ向かってくる。
ザッザッザッ。
先頭のアウン、カルマ、断、蛇ノ目とオロチが城の本丸の前で立ち止まる。
立ちはだかるコンガ。
コンガ「現れたな風魔!…はっ!?あれは?」
風魔衆に混じり、大きなリーリーにおんぶされ、穏やかに眠るシャオランの姿。
岩爺「わしが風魔衆を呼んだのじゃ」
シャオラン:(みんな持ちこたえてぇ…むにゃむにゃ:寝言)
アウン「よう……来てやったぜ。今回の件はオレたち風魔の”禍根”でもあるからな…」
神妙になる、岩爺・咲耶・コンガ。
◆語られる過去
ネムが落書きをした掛け軸…
それは数百年前、風魔の首領が甲賀を滅ぼそうとしかけた、
「妖魔の掛け軸」の残りだったこと。
掛け軸のなかに封印された風魔の怨念がときを越え、
ネムに憑依し甲賀シティを襲ってきていること。
◆甲賀城
岩爺「…というわけでシャオランを遣わし、風魔衆を呼んだのじゃ」
アウン「風魔の過去の怨念だけは取り去れ、ってのがご先祖の遺言だからな!」
咲耶「それでおじいちゃん、いったいどんな作戦であいつらをやっつけるの!?」
岩爺「さぁてな、カラクリ軍との戦い方は古来より風魔に伝承されておると聞くが…」
しげしげと意味ありげにカラクリ姿の断を見つめる岩爺。
アウン「ふん。まぁ見ていろ。断戦況を映し出せ!」
返事もなく、すばやく荒野に目を向ける断。
断の目の望遠スコープに、戦場のさまざま様子が映し出される。
カラクリに善戦する甲賀の忍たち。
非難に遅れた民衆を守りながら進んでくる忍たち。
断が見ている映像は、断の頭上の虚空にも大きく投影されている。
断の目が、巨大やぐらの頂上付近を捉える。
咲耶「ネム!」
ネムは苦しそうに、内面のチカラに逆らっているようにみえる。
咲耶「大変!ネムを助けないと!」
岩爺「むむぅ…」
岩爺は思案の様子で風魔へ視線をやる。
カルマ「アウン様。初戦の手合わせにしてはちょうどいいかと」
アウン「ああ、あの甲賀者を奪取してやるぞ!断、例の作戦だ!」
咲耶「ちょ、ちょっと!ちゃんと説明してよ!」
◆甲賀の荒野の一角
断・蛇ノ目がカラクリ木人8体と戦闘中。
断は赤く光る閃光刀で華麗に斬り伏せ、オロチは全身をムチのようにしならせ、蛇ノ目と息を合わせ鮮やかに7体をなぎ倒していく。
最後のカラクリ1体との戦いの最中、蛇ノ目がオロチへ思念伝達をする。
蛇ノ目(オロチ今よ!そいつのワキから首にしっかりと巻きついて!)
よろけているカラクリ1体にしっかりと巻きついたオロチが思念に応じる。
オロチ(よし!いいよ蛇ノ目)
蛇ノ目(うんっ!)
蛇ノ目はすばやく印を結び術を発動する。
蛇ノ目「…きんぎょのもくぎょろうにゃくなんにょ…」
オロチの全身に青緑に輝くチャクラが走ると、
カラクリ兵はスイッチが切れたようにその場に倒れ込む。
少し離れた場所からこの様子を見とどけている咲耶、コンガ。
咲耶「すこしはやるみたいだけど、あれのどこが作戦なの?」
コンガ「うーん、きっとこれからじゃないの!?」
ガチャコッ。
突然、みずからの頭を両手で持ち上げてはずす断。
断は自分の頭をカラクリ木人とすげかえ一兵卒として軍にまぎれていく。
咲耶「わかった!あの断っていうロボットニンジャ?さん…あの木の群れにまぎれてネムのいるところまで行く気なんだわ!」
断がカラクリにまぎれて潜入し、ネムを救い出す作戦だったとは。
望遠鏡と双眼鏡で断の様子を見ながら驚く咲耶とコンガ。
咲耶「すごい!忍んでる!まるでニンジャみたい!」
コンガ「何いってるの咲耶、これニンジャのお話だから…」
規則正しく整列するカラクリ軍勢にまぎれ、断は凄いスピードで
つぎつぎとカラクリに近づいては頭をすげかえ、すげかえ、またすげかえ…
着実にネムが縛られている中心の「やぐら」へと近づいていく。
(断の頭部だけが移動しているような光景)
とうとう、やぐらからネムを救い出す断。
ふたたびカラクリの軍勢にまぎれながら、何食わぬ様子でネムとともに自陣へ帰還する。
ネム「助けてくれてありがと。でもアタシ、いったいどうしちまったんだ?」
断はネムに応えず、カラクリのボディと自らのもとのボディに向き合っている。
ガチャコッ。
オロチが蛇の体を器用につかい、断の頭とボディを合体させた。
見慣れぬニンジャたちに、驚くネム。
咲耶たちが駆けつけてくる。
咲耶「ネムっ!」
シャオラン「ネムさん、無事でよかったですー(泣)!」
ネム「心配かけちまったみたいだな…コンガ師匠も、ゴメン!」
コンガ「うん。まぁ無事に戻ってきてくれてよかったよ」
◆甲賀城・指令室
ネムの救出に成功した面々が司令室へもどってくる。
岩爺「あざやかなお手並、おみごと。礼を申し上げる。
…ネム、大変じゃったな」
風魔ニンジャたちに頭を下げ、やさしくネムを迎え入れる岩爺。
一同が指令室のモニターに目を向けると、
カラクリ軍団と戦いながらあちこちで甲賀衆・風魔衆が押されている。
岩爺「やつらには頭目がおらず、個が大きな一つの意思を持っているように戦っておる…全滅させる意外に手はないのやもしれん…!」
そのとき前線からもどったアウンが司令室へ入ってくる。
アウン「仲間はもどったようだな。これでこっちも心おきなく戦えるぜ、くっくっく…」
♪キーーンコーーン…とチャイム。
岩爺「おっ、昼休みの鐘じゃ」
アウン「よし、メシを食ったら総攻撃にうつるぞ!」
昼休み、あるんかい。
◆昼休み・シノビーマート
甲賀&風魔の忍者たちでごった返す店内。レジは大忙し。
バイト「店長!こっちのレジのヘルプ、お願いしていいすかー?」
従業員たちがせっせとおにぎりやパンを会計している。
みんなキチンとレジにならんで、コンガもヘルプで会計に駆けつける。
シャオラン「非常時ですが、みんなちゃんと買い物をしています!」
コンガ(拡声器)「当店ではただいま非常時の半額セールを実施中です!
順番をまもってお並びください!…あっキミとキミ、前線の配給班へ回って!
カルマ「あのゴリラ、店長だったのかよ…」
蛇ノ目「拡声器で呼びかけながら、会計もしちゃって、なんか戦場にいるときよりいそがしそう」
アウン「ふぅむ、拡声器…か…コイツは使えるかもしれないぜ…ククッ」
何かを思いついた様子のアウンの口元がニヤリ。
◆甲賀城・あかずの部屋
岩爺は古びた書棚をひっくり返した。
岩爺「あったあった、コレじゃ」
咲耶「おじいちゃん、これってもしかして?」
岩爺「ウム、伝説の忍・刃のチャクラが込められた巻物じゃ」
ネム「伝説の…巻物…」
岩爺「術者のチャクラを222倍に高めると伝えられておる」
シャオラン「ほえぇぇ…にんにんにん」
ぜんぶで三巻の巻物を咲耶、ネム、シャオランへ1巻ずつ渡す岩爺。
岩爺「今のおまえたちならば、必ずやこの巻物を使えるじゃろう。
最後までじぶんを信じぬくのじゃ!」
◆甲賀城門前
♪キーーンコーーン…
昼休み終了のチャイムと同時に城門がひらき、ドドッと一気呵成に出撃する甲賀・風魔連合軍。
先頭には暴れ回るアウン。
断がコンガのつかっていた拡声器を使い、カラクリたちにあやしい呪文で呼びかけを始める。
なんとカラクリの一団が頭を反転させ、後方のカラクリに対し襲いかかっていく!
断の電子回路がカラクリの命令系統をジャックし、拡声器で広範囲にロボット言語で呼びかけ、一時的に混乱を誘いカラクリたちは同士討ちを始めたらしい。
しかし幸先よく攻勢に出たのもつかの間、
カラクリ兵たちも危機を察し、互いに集まって何やら変形を始めた様子。
なんとカラクリ兵たちが、、、⁉️
合体し、あちこちで巨大カラクリが誕生している。
命令系統が改変されたのか、巨大カラクリを中心に敵が一段と攻勢を強めてくる。
ここぞとばかりに決断したまなざしのアウン。
アウン「…紆余曲折特許許可巨躯…ぬぅぅううんっ!」
どぉぉぉん!
秘技・巨大化で大地に登場するアウン。
巨大カラクリと組み合って格闘しはじめる様子は、
さながら巨大ダークヒーローvs怪獣のスケール感を呈している。
◆荒野~ネムのいる場所
刃の巻物をここぞとばかりに開くネム。
巻物は広がりながら、大広間のような大きさに拡大するが中身はなんと…
ネム「白紙かよ!?…イヤまて、これはココに絵を描けっていうメッセージだな!」
開いて特大になった巻物に、何の絵を描こうかと悩むネム。
ふと遠方で暴れるアウンをみて、
ネム「風魔の青鬼さん、デカくなって暴れてるのか…よし!そうだ!」
ネムは筆でおおきな鬼の金棒を巻物いっぱいに描き始める。
伝説の巻物より浮かび上がってきた巨大な金棒は実体となり、アウンのいる方角へ飛んでいく。
ドォォォオオン!地に巨大な金棒が突き立った。
アウン「あの甲賀者か、なかなか気の利いたプレゼントだぜ!」
アウンは巨大金棒を振り回し、別の巨大カラクリに突っ込んでいく。
◆荒野~シャオランのいる場所
いっぽうで同じく巻物を構えるシャオランの姿。
シャオラン「はわわわ…どうしよう!うまく使える自信がないよぉ…」
リーリー「シャオラン、だいじょうぶ!ボクたちの修行の成果を今こそ見せよう!」
熱気あふれるリーリー。
ふたりで巻物にチャクラを込める…!
リーリーが巨大化、それもアウンの2倍ほどの大きさに。
シャオランはリーリーの頭上へ登って応援の音頭をとる。
ダイナミックな体術と体重でカラクリ軍たちを蹴散らしていく。
◆荒野~蛇ノ目・カルマのいる場所
蛇ノ目はオロチと同族とおぼしき大蛇を数体口寄せし、カラクリ軍を取り巻きながら輪となって動きを封じつつ戦っている。
輪の中でカルマを筆頭に、風魔衆たちが確実にカラクリ兵たちを仕留めていく。
◆荒野~咲耶・コンガのいる場所
咲耶&コンガの一軍は負傷の甲賀衆たちが多く、ピンチの様相。
咲耶・コンガとも複数に分身し、円陣をつくってカラクリから甲賀衆を守りつつ戦っている。
◆荒野~アウンのいる場所
アウンとリーリーが合流。
あろうことか巨大カラクリ同士が合体し、超・巨大カラクリとなる。
負けじと、なんと!
リーリーがアウンをかたぐるまし、二人羽織体制で金棒をブンブン振り回し超巨大カラクリを撃破する。
巨大カラクリをすべて撃破したアウン&リーリーだが、
もとのサイズに戻ったとたん、チャクラが尽きた様子でドッと倒れ込んでしまう。
◆荒野~遠景より
カラクリ軍団たちは、咲耶&コンガと戦っている最後の一角となっている。
咲耶「師匠、こうなったらもう、この最後の巻物にかけるしかない!
でもわたし、この伝説の巻物、どう生かしたらいいのかわからないの!」
コンガ「だいじょうぶ!自信をもちなさい!
いつだって咲耶はじぶんのそのときの”一番”で勝ってきたじゃないか!」
咲耶「わたしの…いちばん!!」
目に闘気がみなぎる咲耶。
空をバッと仰ぎ見、たばねた髪がほどける!
咲耶「やってみる!」
印をむすび静かに、だが自信を持った様子で目をとじる。
内側からあふれだしたチャクラは咲耶の美しい髪をなびかせ、濃紅色の輝きを周囲に凜と放った。
咲耶「…らいじょうしゃすうぞうしょくちゅうぶんしん、
せんきゃくばんらい、しょうりしょうらい…!はーーーーーーーっ!」
大地を埋め尽くすほどの、咲耶の分身体があらわれる。
ビュオォォオオオオオオオオオオオオオーーーッ!
おびただしい数の手裏剣の雨が天空から一斉に降りそそいだ!
鋼の豪雨に打たれ、カラクリ兵の軍は溶けるように崩れ去っていく。
勝利!
やがて不穏な曇りが晴れ、光が差し込む荒廃した甲賀シティ。
岩爺「難は去ったか…」
ネム「まったく、昔の風魔の怨念のチカラ、スゴかったぜ」
岩爺「ウム、おまえたち、良くやった」
咲耶とシャオランは背中を寄せ合い、その場へしなしなへたり込む。
難は去った。
アウン「さぁて、疲れたし帰るとするか」
???「まて、アウン、」
アウン「げっ…!」
???「我ら風魔の禍根の始末、これからが本番だろう!」
逆光からあらわれる二本角のシルエットは、風魔の首領アトザだ。
援軍を引き連れ甲賀シティにやってきたアトザは、
さっさと帰ろうとするアウンたちをとどめ、甲賀の復興を手伝うことに。
アトザ「後始末まで手伝わせてもらおう、禍根とはいえ、われら風魔の仕業だからな」
岩爺「もちろん、願ってもないことじゃ」
~主題歌・エンディングへ
負傷者を運んだり食事をする一同、あと片付けの場面。
カラクリの残骸で小屋を建てたり、料理や整地の場面。
甲賀シティは楽しい復興の雰囲気に包まれている。
おわり
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