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目を開けると、猛烈なスピードで飛び去る雲が見えた。
インドワタノキは、わたしごと横倒しに地面に倒れたようだ。
縛られた両手だったが、自分の体中を触って、ケガがないことを確認した。
竜巻は嘘のように消え去り、辺りは静まりかえっていた。
ふと空に、小さな黒い塊が落ちてくるのが見えた。
わたしが乗せられていたピックアップトラックだ。
ピックアップトラックは、数百メートルほど離れたところに墜落した。
用心深く立ち上がって、辺りを見回したが、車に乗っていた男たちの姿は、見渡す限りどこにもなかった。
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