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「お風呂、先頂きました」
彼女がひょっこり顔を出す。
拭いていたお椀を思わず落としそうになる。
「・・・・ちょっと、破壊力すごいね」
「えっ?ごめんなさい、軽く化粧したんですが。醜いですよね。直ぐちゃんと化粧しなおしてきます」
顔を真っ青にした高橋さんは、今出てきたお風呂に再び向かおうとするのを腕を掴んで阻止する。
「ごめん。そうじゃなくて。可愛すぎて」
そのまま彼女を抱き寄せて、胸に閉じ込める。
最初こそジタバタしてたけど、直ぐに大人しくなり高橋さんの重みを感じる。
「このままずっと抱きしめてたいけど、俺もシャワー浴びてきていい?」
俺の声に反応して、高橋さんが俺の胸に埋めていた顔を上げる。
湯上りで上気した彼女と目が合う。
一瞬、リミッターが外れそうになるも彼女を自分の胸から解放する。
「直ぐに出るから。そこのソファーに座ってて。リモコンはそこになるから」
彼女を残して急いでシャワーを浴びる。
無意識に丁寧に体を洗っている自分に笑いが込み上げる。
大急ぎでお風呂を終えて、リビングに向かう。
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