Episode4

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 仮に高橋さんから返信が返ってきていなかったらどうしようか。  その時はそうなってから考えれば良い。  逸る気持ちを落ち着かせて、カバンの中からスマホを取り出す。  緊張から震える手でボタンを押す。   『楽しみにしています。お手数おかけして申し訳ありませんが、車よろしくお願いします』  高橋さんからの返信がきていた。  時間を見ると、カバンにスマホを入れた15時半過ぎに送られてきていた。  スマホを置いて行ったことが悔やまれる。  なんて返信すべきなのか正解が分からず、当たり障りのないスタンプを送る。  急に高橋さんと出かけることが現実味を帯びてきて、緊張してくる  柄にもなくトイレへ行き、身なりを整えて香水を軽く振る。  戻った頃には定時近くなっていた。 「杉本さん、やっぱり今日デートですか?」  俺が身なりを整えていることに気付いたのだろう。  米山が声をかけてくる。 「なんでもいいだろ。今日少し早めに切り上げるわ」 「やっぱり何かあるんですね。いいことあったら教えて下さいね」 「分かった分かった。悪いけど、今日は先に帰るわ。お疲れ」
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