Episode4

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 これ以上席にいても集中できないのは分かっていたし、もう終業まで僅かな時間だ。  荷物をまとめて駐車場へと急ぐ。  車の中も汚れていないか一通り確認して、音楽も小さいボリュームだけどリラックスできるものを選んで流す。  準備が整ったところで、コーヒーショップに向かう。  当然のことながら終業時間より少し早めに出たので、コーヒーショップに彼女の姿は無い。  お腹が空いているだろうから、軽食を買っておこうと車を停めて店内に入る。  ホットコーヒー2個とクッキーを2枚買う。  更に緊張が増してくる。  商品を受け取って店の外に出ようと扉の方に目を向けると、高橋さんの後ろ姿が目に入る。  髪の毛が緩く巻かれて、あまり仕事では来ていない服装をしており嬉しくなる。  大きく深呼吸をして気持ちを落ち着かせてから、高橋さんに向かって歩き始める。 「お疲れさま」  後ろから声を掛けられるとは思っていなかったんだろう。  驚いた顔をして振り向いた高橋さんと目が合う。 「びっくりしました。お疲れ様です。今日はお忙しいのにありがとうございます」
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