第4話 “魔女”と“魔法少女”(その3)

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 エミは、背負っていたリュック型の鞄を下し、様々な“もの”を取り出してリビングのテーブルの上に並べた。  口紅、コンパクト、アイブロウ、ヘアブラシ? ……。 「あれ、あれ?」  ケイトはエミがバックから取り出すものを、不安気に眺めた。 「ちょっと待っててね。どこいっちゃったのかな? さっきの戦闘で落としたとか、ないわよね」 「えーと、何を探しているんですか?」 「あった、あった! これこれ」  エミが取り出したのは、ティーセットに付いてくる、ケーキとかを食べるときに使う小さなデザートフォークに見えた。 (まさか、お誕生日なので、これからケーキでも食べるのかな?) 「コホン、では、参ります」  わざとらしい咳払いを一つすると、エミは取り出したデザートフォークを片手で胸の前に翳し、「エイ!」と気合を入れて左右に振った。  すると、小さなデザートフォークは、巨大なフォークに“変身”した。  テレビの“魔法もの”とかでよく見るような煙こそ出なかったが、これは確かに“魔法”だ。 「どう? びっくりした?」
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