明日もその指先で私に触れて

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静寂に包まれる部屋に淡々と時を刻む時計の音が響いている。 黒い服を身に纏った私は耳をすませて、静かに佇み彼が来るのを待っていた。 近づく足音が聴こえ、部屋の扉がゆっくり開いて現れた彼を窓から射す陽が薄茶色の髪と瞳を暖かな橙色に染め上げていく。 今日も同じ時間に彼は私の元にやって来る。
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