ようこそ汽車ツアーへ

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 ポッポー  黒煙を噴き出しながら、8両編成の汽車は、軽快にかけて行く。  星が静かに降る、夜空を越えて・・・ーー。  とある大きな一軒家の2階の子供部屋。  小学4年生の蔵町寛太は、なかなか寝付けずにいた。  それは、今日、寛太の両親が喧嘩していたことが原因だろう。  最近、両親の喧嘩が絶えず、寛太の小さな心は、きゅっと締め付けられていた。 「・・・・・・眠れない」  不意に、寛太はベッドから起き上がると、出窓から、夜空を見上げた。 「・・・あーあ、どっか、飛んでいけたらいいのに」  寛太がぽつりと、そう言ったとき、ものすごい轟音と共に、出窓のすぐそばに、真っ黒くて巨大な鉄の塊が、突然現れた。
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