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「マジでストーカーなんてさあ、どうやったら諦めてくれるんだろうねえ」
「本当です」
厳しくしたところで反発するだろうし、同調すればつけあがりそう。
「他に関心が移ってくれることを祈るばかりかな」
それはそれで新たな被害者を産むってことだよね、なすりつけるみたいで申し訳ないけど、周を手懐けられるような人なら大丈夫なのかな。
「あ、ごはんでも食べて行く?」
ランドマークプラザに入ると畑さんがキョロキョロしながら言った、たくさん飲食店はあるもんね。
「あ、ごめんなさい、私は行くところがあるので……」
「やだ、男?」
「え、はい」
影山さんにお店に来るよう言われているしとはっきり答えてしまってからはっとする、同時に畑さんはにたぁと笑った。
「やだ、違います! 間違えました! 一緒に食べる約束をしているわけじゃなくて!」
「いやいや、元カレがストーカー化しちゃった理由が判ったわ」
「違います! あいつは元々ネジ外れてましたよ!」
そうだ、そうだ! 影山さんのせいではない!
「あかねちゃんもやるなあ」
「違いますってば」
「えー、私、付いて行ってもいい~? 駄目だよね~? 邪魔だよね~?」
ニタニタ笑っての言葉を、私は受けて立ってしまった。
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