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「しかもなに、元カレ君の一件は影山さんも絡んでるの? おお、そりゃ元カレ君にも同情しちゃうわ、バイトと年商億の社長さんとじゃ分が悪いもんね、そりゃストーカーにもな」
「ち、が、い、ま、すっ」
私は丁寧に否定した、だってそれじゃ、私が悪いみたいじゃない!
「確かに影山さんは周と話をしてくれました、それは私を心配してです。それで周がストーカー化したのは、私に固執するのは衣食住を与えてくれる存在で、離れたくないからだと思いますっ」
生活費は一切入れていなかった、バイトの時間を減らしても贅沢三昧に暮らしていたのは私からもお金をせしめていたからだ。そして家でゴロゴロしていても勝手にご飯が出てきて、缶チューハイだって勝手に補充されてて、衣服もその辺に放り出して置けば勝手に洗濯されて畳まれている、そんな生活から放り出されたくないだけだ。
「なるほど、完全にヒモだったんだ」
なるほど! ああいうのがヒモというのか!
「まあさあ、末吉なんか調査会社が年収も公表しちゃってるし、その額見ればちょっと依存したくもなるかもねえ、バイトよりはるかにいい給料だもん」
新卒の給与だ、それは就職のための目安になるけど。
「しかもあかねちゃん、かわいいし、スタイルもいいし、んで尽くしてくれるなんて、そりゃあ手放したくないわ」
えーやったー、そんな風に思ってくれていたんだ!
「私なら徹底的に媚びてお仕えしちゃうけどな」
「あははお仕えですか、そこまでされたら、私も考えなおします」
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