Ⅴ 対決! ガラマジ VS サイバーマジック

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 体育館裏。当然のごとく人気はない。  1年3組の2人の後ろには現代魔法科の生徒が十数人控えている。  一人で立っている綺羅愛(きらら)を、全員が腕を組んでにらんでいる。 「『埋葬(まいそう)のキラ』だね! 私は、田野(たの)明日香(あすか)」 「うちは、網棚(あみたな)乙女(おとめ)や。うちのことおぼえてるか?」   2人に対して、綺羅愛は、 「えっと、えっと、田野さんに網棚さんね。綺羅愛は『埋葬のキラ』なんて名前じゃありませんけど……」 「ふざけんじゃないよ! あんたにやられて私は、クラスからいじめられるようになったんだ」  明日香が、半分涙ぐみながら叫ぶ。 「うちはやな。あんたに、お尻を蹴り飛ばされたんやで。いまでも(あざ)が残っとる。おとしまえつけてもらおうか!」  乙女がそう言うと、2人ともスマホを出しディスプレイをスワイプする。 「ごめんなさい! ごめんなさい! 綺羅愛は、いじめられたから怖かっただけなの。みんなに意地悪したんじゃない。自分を守りたかっただけなの」 「はあ、守りたかった? 過剰防衛だよ! 有罪だ!」 「そうよ、そうよ」  取り巻きも騒ぎだす。  「どうしたら、許してくれるの?」  泣き顔の綺羅愛が、涙を拭きながら、明日香と乙女の顔を上目遣いに見た。
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