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最寄りのパーキングにフライングカーを停め、キャサリンは姉の家まで猛ダッシュする。
メガジャンボサイズのくまのぬいぐるみを背負って。
息を整えてから、呼び鈴を鳴らす。
「いらっしゃい」
「遅れてごめんね、姉さん」
「いいのよ、気にしないで」
キャサリンからくまのぬいぐるみを受け取った姉は、目を丸くする。
「……ずいぶん大きなぬいぐるみねえ」
「そりゃ、プレゼントだもん」
「キャサリンおばさま!」
お姫さまのドレスを着たメリッサが、こちらに向かって駆けてくる。
「メリッサ!」
……やっと会えた、私の天使。
広げた腕の中に飛び込んできたメリッサを、軽々と抱きあげて、キャサリンは思いきりほおずりした。
「……大きくなったね」
あなたが生きる大地を守るため、私は今日も戦い続ける。
会いたい時に、いつでも会いにこられるような、平和な世界になるその日まで。
【おわり】
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