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来年、世界は終わるらしい。
お父さんの箸に掴まれた卵焼きがテーブルに落下する。
少し潰れて、不格好な形になった。
ノストラダムスの大予言のようなもので、
科学的根拠は無いらしい。
テレビのアナウンサーがたんたんと告げる。
彼女は感情が無いのだろうか。
お母さんはアホらし、と席を立ってお茶碗を片付け始めた。
「なあ、これほんとだと思うか?」
「うーん、わかんない。
でも、ホントだったらやだし
その覚悟で生きるよ。」
お父さんの指先が震えている。
何をそんなに怖がって居るのだろう。
どーせ、いつかは死ぬのに。
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