お嬢と執事の出会い

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=== ====== 突然だが俺の両親は今服役中だ。何でかと言うと盗みをはたらいたからだ。 2人を誰か有名人に例えるなら父はルパンで母は峰不二子。 俺の家族はその手の世界では名の知れた代々続く泥棒一族だ。つまりルパンと不二子の間に産まれた俺も赤ん坊の頃から泥棒についてのノウハウを叩き込まれたプロの泥棒の1人。 以前勤めてた会社でトップだったのだって俺の能力を最大限に活かして夜な夜な会社に忍び込み 社長、部長、課長、他の従業員達のパソコンから仕事の情報を盗み出したり、そいつらが手を出そうとしていた会社に先回りして先に手を打っておいたりとか色々しちゃったりなんかして自分に有利になるようにあれこれ手を回していたからだし、 金が有り余ってたのだって会社で働いてただけじゃなく趣味で宝石店や銀行、たまに豪華客船に忍び込んで閉じ込められてた可哀想な宝石やお金ちゃん達を外の世界に慈悲の心で救い出してやったり、自分のイケメンな顔を利用して男に相手にしてもらえない拗らせ独身どブスなアホそうな金持ち女に良い夢を見させてあげたお礼に大金を貰っていたからだ。 職も家も失い阿保馬鹿女(お嬢)の執事になった今も泥棒業や金が好きな事は変わらない。 今だってお嬢の屋敷の中を掃除して歩いてるフリして何か金になりそうな物はないか探してるところだ。 「…ん?」 廊下に銀色のキャリーバッグが置かれていたのが見えた。 気になって開けて中を見ると大金が入っていた。 当然俺はそれを        ー爽やかな顔でネコババした。
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