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「ヨシタカさん、何か、隠しているでしょ?」と、シラカワナオは言う。
クロキ副社長は、立ち上がり、シラカワナオに近づいていく。
シラカワナオの数歩前で、止まった。
「私が、苦手な秘書課に行かないといけない理由があるんだ。でも、私には言えない。言いたくない。言うと、私が、傷つくから。だから言えない。
でも、私は、ヨシタカさんが、それを言わないと、絶対に分からない。
私、ヨシタカさんみたいなハイスペックな人間じゃないから。
でも、その理由を、言わないと、また、私との距離が離れるよ。
だから、私は、教えて欲しい。」
シラカワナオは、顔上げ、
背の高い副社長の目を見て、真っ直ぐ見て言っている。
しかし、クロキ副社長は、シラカワナオを見て、沈黙を貫いていた。
「もう言い、分かった。私も、言えなかったから、気持ち分かるよ。
でも、その理由を言わないと、私達、絶対に上手くいかない。
それは、分かっててね。」と、シラカワナオは、はっきり言いきった。
この言葉から、2人が、付き合っている事が分かる。
付き合っているけど、ギクシャクしている。
その原因は、クロキ副社長に対して、シラカワナオのきつい言葉が、
数々、あると思った。
シラカワナオは、ツンデレなのかもしれない。
もの凄く、クロキ副社長を、自分のものにしたいのに、
わざと、強い口調言って、クロキ副社長を繋ぎ止める。
クロキ副社長は、優しいから、強い口調で言われると、ほっとけなくて、離れられないのだ。
クロキ副社長が、可哀想すぎる。
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