④ウエノショウコの話(ヨシタカ、ナオ)

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「ヨシタカさん、何か、隠しているでしょ?」と、シラカワナオは言う。 クロキ副社長は、立ち上がり、シラカワナオに近づいていく。 シラカワナオの数歩前で、止まった。 「私が、苦手な秘書課に行かないといけない理由があるんだ。でも、私には言えない。言いたくない。言うと、私が、傷つくから。だから言えない。 でも、私は、ヨシタカさんが、それを言わないと、絶対に分からない。 私、ヨシタカさんみたいなハイスペックな人間じゃないから。 でも、その理由を、言わないと、また、私との距離が離れるよ。 だから、私は、教えて欲しい。」 シラカワナオは、顔上げ、 背の高い副社長の目を見て、真っ直ぐ見て言っている。 しかし、クロキ副社長は、シラカワナオを見て、沈黙を貫いていた。 「もう言い、分かった。私も、言えなかったから、気持ち分かるよ。 でも、その理由を言わないと、私達、絶対に上手くいかない。 それは、分かっててね。」と、シラカワナオは、はっきり言いきった。 この言葉から、2人が、付き合っている事が分かる。 付き合っているけど、ギクシャクしている。 その原因は、クロキ副社長に対して、シラカワナオのきつい言葉が、 数々、あると思った。 シラカワナオは、ツンデレなのかもしれない。 もの凄く、クロキ副社長を、自分のものにしたいのに、 わざと、強い口調言って、クロキ副社長を繋ぎ止める。 クロキ副社長は、優しいから、強い口調で言われると、ほっとけなくて、離れられないのだ。 クロキ副社長が、可哀想すぎる。
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