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私は、兄が2人いる。
2人とも優秀で、国家公務員のエリート官僚の道を、進んでいる。
父もエリート官僚で、上の方にいる。
でも、私には、興味のない事なので、父の肩書は知らない。
両親は、私も、国会議員の道を歩ませたかった。
でも、私は、私の家では、落ちこぼれで、
兄達は、有名な国立大学を卒業したが、
私立大学の社会学部を卒業する程度だった。
私が、卒業した私立大学も、全国の大学からしたら、かなり有名だが、
私の両親は、それが、落ちこぼれだと言う事になる。
それでも、少しでも、両親や兄たちに見返してやろうと、
大学の在学中に、パソコンのスキルを身に着けたり、英語の検定や、
秘書検定の試験も取得したりした。
就活の時、兄たちと同じように、国家公務員の試験は受ける気は無くなっていた。
もし、兄達と同じ、公務員になっても、比べられ、また落ちこぼれと、言われ続けられると、思ったからだ。
それよりも、一流企業に入って、秘書をやりたいと思っていた。
兄たちと、同じ道を歩んだとしても、そこで、また比べられ、
結果的に、色々と蔑む言葉を投げ続けられるだろうと思った。
秘書をしながら、エリートな結婚相手を見つけて、
幸せになって、兄たちを見返してやろうと思った。
私は、実際、大学を卒業して、大企業の秘書課に入社した。
それと、同時に、親元から離れ、1人暮らしを始めた。
大企業の秘書課は、ここだけかもしれないが、新人イジメが酷かった。
それに、掃除や片付けまでやらされ、また時間外を含めた接待が多く、コピーやお土産を大量に持たされるだけと、雑用ばかりさせられた。
嫌われないように、勤務時間中は、お局様のご機嫌を取りながら、先輩の雑用を隙間時間にして、
勤務時間外に、残っている押し付けられた仕事を必死にするという日々が続く。
目をつけられた新人は、理不尽で、どうでもいい大量な仕事を自己退職するまで、やらされた。
大企業だから、秘書課の人数が多かったのが原因なのかもしれない。
私は、そう思った。
40代の後半のおばさんや、仕事が出来ないが、威厳だけあるお局さんもいた。
実際、重要な仕事を任されていたのは、少し下の世代で、
年配者は、PCが不得意すぎて、役に立っている事が少ないと、入社したばかりの私でさえ、数か月で分かった。
でも、実際、新入社員の私は、電話さえ取らせてもらえず、
資料作りやそれに伴う意見なども、求められなかった。
ここにいてても、自分のスキルは、上がらない。
そして、優秀な独身社員には、目にも止まらない扱い。
嫌気がさした。
1年が経つ前に辞めてしまった。
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