常務秘書、野々村の秘密

　常務の意外なほどの喜びように逆に驚く……そうだ、この方は子供みたいに無邪気なモンスター級の自由人だった。改めて思う野々村。
「野々村くんとなら世界征服できちゃう気がするな」
「精一杯、お手伝いさせていただきます」
　野々村が頭をさげた。
「君、やっぱり面白いね、野々村勝也くん」
　クスッと常務が笑った。

　その笑顔を見て、たとえ常務が何者であろうとも、ずっとこの方について行く、と決意を新たにする野々村だった。

　がんばれ野々村勝也、君の未来は多分明るい……。

　(終)