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「デュークに何かあったのか?」
「あったというか、これからあるというか……」
「?」
リアムの要領を得ない言葉に慶一朗画首を傾げ、自宅に戻るまでに教えてくれと苦笑し、パーキングで大人しく待っている愛車に辿り着くと、リアムがキーを寄こせと分厚い掌を向けてくる。
その手に愛車のキーを預けて助手席に回り込んだ慶一朗は、自分の車だから自分で運転すると乗り込みながら呟くが、テイクアウェイする店への道を説明するのが面倒くさいと、言い訳になっているようななっていないような事をリアムが嘯き、そういうことにしておいてやると、伴侶の本心を読み取った慶一朗がにやりと笑みを浮かべ、安全運転で頼むと告げながらシートベルトを引っ張るのだった。
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