介護保険法あたりから?

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介護保険法あたりから?

介護をしていると、 いろんな業種サービスの人に助けてもらう のだけれど、 これが介護黎明期には、把握するのに 時間がかかった。 例えば ◯ケースワーカー ◯社会福祉士 ◯ソーシャルワーカー ◯ケアマネジャー 以上を説明出来る人って普通の人で、 どれくらいいるだろう? とわいえ、 こんな職種もそれこそ10年ぐらい前に ようやく普通に聞くようになった気がする。 もちろん本当はもっと早くから、 それこそ介護保険法が出来た25年ぐらい前に 資格認定されていて、 友人でも「資格とるわ!」とかいって、 わたしはケアマネジャーって何?とか 思っていた。 因みに ケースワーカーは、生活上の「困りごと」を 抱える人の相談を受け行政機関で働く公務員。 で、社会福祉士は 介護だけでなく児童福祉や障碍者福祉なども 扱う。 ソーシャルワーカーは医療機関や介護施設、 福祉施設など民間も含め勤務する相談員。 ケアマネージャーは介護支援専門員といって、 介護保険サービスを受けるために必要な ケアプランを作成する人。 生活保護とかはワーカーさんにお世話になり、 けーちゃんみたいに障害を持ってたりすると 社会福祉士さんにお世話になる事が 多い。 病院で転院なんかの時は、 ソーシャルワーカーさんが来てくれたりする。 だから、 わたしが人生で初めて社会福祉士さんに あったのは けーちゃんの『お兄ちゃん』が 亡くなった時だった気がする。 けーちゃんの『お兄ちゃん』は、 カメラが趣味だったのは覚えているけれど、 けーちゃんと『お兄ちゃん』がどんな風に 暮らしてきたかなんて、 正直想像がつかない。 それぐらい『お兄ちゃん』について わたし達は知っている事がないのだ。 ただ、けーちゃんから『お兄ちゃん』が 亡くなったという連絡があった日の事は、 学生ながらに覚えている。 『お兄ちゃん』は結構早くに亡くなった。 亡くなるまでは施設に入っていて、 今でいう老人ホーム的なところ。 民間が老人ホームをやり出したのが 35年ぐらい前で、 『お兄ちゃん』は老人ホーム 黎明期に入所していたのだから あのお金はどこから出たのか、、、謎。 そういえば お葬式はお昼だった気がする。 やっぱり一族の郷から住職が来て、 御経を読んで。 まだホーム自体が余り数がなかったけど、 『お兄ちゃん』が入っていた施設は、 そこそこ入所者がいてて。 お葬式に参列してくれたのは、 施設のスタッフと入所者の皆さん そしてけーちゃんの社会福祉士さんだった。 けーちゃんは『お兄ちゃん』が 施設に入っても、毎日顔を見に 足を運んでいた。 そんなけーちゃんは、お葬式では 泣いてなかったけど 背中が一回り小さくなった気がした。 ずっと後になってから 『お兄ちゃん』の話をすると泣くように なったっけなあ。 それから少なくとも30年は、 けーちゃんは1人で暮らしてきた。 半世紀近くを家族もなく、 恋人もなく、 子供もなくきたのだけれど。 足も目も悪くて、仕事に出る事も ままならなくてな生活だった。 だから、よくウチの長女叔母とか次女叔母が けーちゃんとこへ顔を出していた。 けれど結局、部屋を借りる 保証人にはウチの母がなっていたのは 何故なのかなあ。と、思う。 そもそも 今なら考えられないのだ。 家族でもないのにキーパーソンなんて。 介護黎明期だからこそだったの かもしれない。 「けーちゃんが、なんか社会福祉士かなあ?将来特養に入るにしても手続きするのに、目が見えへんから来てって、言われたんやけど、あんた行ってくれへん?」 まだパーキンソンの初期段階と わかった母が、 自分の代理で行ってくれと お願いしてきたのは 母自身も包括支援センターで ケアマネジャーをお願いしたばかりの頃 だった。
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