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 私は急いで深夜26時過ぎに実家に向かった。 実家のドアの前に着くと、私は鞄から実家の鍵を取り出そうとした。「あれ?鍵がない?何で?」私はドアノブを触って回した。「あれ?ドアが開いている」私は持って来た懐中電灯を照らして中に入った。  「泥棒?」私はおそるおそる実家の家の中に入ってゆっくりと進んだ。  すると庭からも懐中電灯のような灯りが照らされていた。  私は庭に誰かいると思い声を掛けた。 「誰?私の実家の庭にいるのは?何で家の庭を荒らしてるの?」 私がそう言うと庭を荒らしている人物はゆっくりと振り返って私に言った。「やっぱり雪子あなただったのね!父を殺したのは!」 庭を荒らしていた人物はさくらだった。 さくらは言った「ここの貯蔵庫から白骨化した雪子の両親の骨が見つかったわ!私は父の遺体を探しに来たの!雪子にとっては浮気ばかりする父親だったかもしれない。でも私と母にとっては優しい人だったのよ!何も殺さなくても」 そういうと私にガソリンをかけて火をつけた。 さくらは初めから父の事を聞き出す為に私に近づいた。そして、いつでも私に優しかったんだ。  あの時、父が言った浮気相手の子供が茂木さくらだったのだ。  私は父を殺された復讐をさくらにされたのだ。 そして私は今炎の中にいる。警察さえ見つけられなかった。白骨遺体まで見つけて。。。  私が最後に見たものは親友だと思っていたさくらの憎しみに満ちた満面の笑顔だった。 完
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