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 「ねえ〜。雪子ってば〜お客様よ。またなの?雪子って雪が降るといつも震えてるよね?何かあるの?確か北海道育ちよね?そんなに雪が怖いの?」 「雪国には雪国の嫌なところがあるのよ。例えば屋根の雪降ろしとか玄関前の雪かきとかね。意外と辛い生活してるのよ。そんな事よりお客様よ。いらっしゃいませ〜ごゆっくりご覧になってください」 私は職場の同僚の茂木さくらに嘘を付いた。 私は、北海道で生まれて育った。大学も地元の大学に行った。大学の生活はアルバイトと勉強を両立をさせていて友達と遊ぶ事もなかった。  早く地元から出る為のお金を貯めていたのだ  そして今私は、東京のアパレル会社で洋服を売っている。  私は雪が嫌いだ。何故なら私は両親を北海道の大雪のあの日にこの手で殺したのだから。 窓を見ると東京では珍しく三日間も続けて雪が降っている。 窓を見ないように。そう思っていてもお客様の傘と洋服に付いた雪を見ると私は未だに震える。  私は雪が怖い。怖くて怖くて仕方がない。。。
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