現実は妄想より甘い

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僕の自宅に到着すると、御手洗はトランクから荷物を下ろした。 「僕が持ちます。」 「いいって。光輝は運転してくれたしな。」 こういう所、格好いい。 僕は思わず、御手洗の行動を目で追ってしまった。 「俺を見てないで、鍵開けろ。」 「あ、すみません。つい、見惚れてました。」 「はいはい。」 御手洗も慣れっこなのか、何事も無かったかのようにエレベーターに乗った。 「今日はありがとうございました。」 「なんだよ、急に。」 「とても楽しかったです。プレゼントまでもらってしまって。」 「ん?あー、ぬいぐるみな。いいよ。別に。」 「大事にします。毎日、抱き締めて寝ます。」 「分かったから。 」 つい、興奮してしまった。 家に入ると、御手洗は荷物をリビングのソファーの上に置いた。 「買ってきたもの片付けないとですね。」 「その前に、光輝こっち。」 僕は御手洗に呼ばれて、顔を上げた。 「やる。」 「え……」 「プレゼント何もあげてなかったし。」 「今日、ぬいぐるみもらいました。」 「それとこれとは別だよ。なんていうか、恋人らしいもの贈ってなかったから。」 そういいながら、御手洗は僕にネックレスをかけた。 「シンプルなの選んだから、職場でもつけれるだろ?」 「はい!毎日付けます。もう外しません。ありがとうございます。」 「大袈裟だよ。」 「そんな事ないです。嬉しい。」 僕は満面の笑みを浮かべながら、御手洗に抱きついた。
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