89人が本棚に入れています
本棚に追加
「南雲、寝るぞ。」
「はい。」
僕は先にベッドに寝転んでいる、御手洗の隣に横になった。
「端っこにいたら落ちるだろ。」
「でも、これ以上は/」
「なに?言って?」
御手洗の吐息が僕の耳にかかる。
耳が熱い。
「俺を口説いてくれるんだろ?」
「……はい。」
「やってみろよ。」
「今ですか…?」
「うん。」
僕は御手洗に試されている。
そう感じた僕は、意を決して彼と向かい合った。
「ずっとあなたに会いたかった。」
「うん。」
「あなたに触れたかった。」
「うん。」
僕は御手洗の首筋を撫でた。
「僕はあなたが好きです。」
「うん。」
御手洗は「うん」と答えるだけだった。
僕の気持ちは彼に届かないのだろうか。
この想いを信じて欲しい。
そう願った時だった。
「今夜、我慢出来たら毎日キスさせてやるよ。」
「え...」
「だから、俺を本気にさせてみろ。」
御手洗は真っ直ぐ僕を見つめて言った。
最初のコメントを投稿しよう!