89人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、言い忘れたけど、今日の会議には南雲も出席して。」
「いいんですか?」
「ああ。俺は教える事が得意じゃない。だから、俺の仕事を見て覚えろ。分からないことは聞いてくれ。」
「はい!ありがとうございます!」
僕は御手洗に頭を下げた。
「それと、お前のせいで周りの視線が……」
「てっきり気にしてないのかと。」
「気にしたくなくても、気になる。」
「御手洗先輩は、相変わらずモテますね。」
「嬉しくない。」
「へぇ。どうだか。」
僕は何を言っているんだ。
さっき、仕事に集中すると決めたばかりだろ。
御手洗のことになると、僕は冷静でいられなくなる。
「僕は会議の準備がありますので。」
これ以上、みっともない姿を御手洗に見られまいと、僕は逃げるように会議室へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!