2度目の夜

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僕は我慢できずに、御手洗の頬に触れようとした時、自分の手が泡らだけなことに気づいた。 僕は洗い物の途中だったんだ。 我に返った僕は、再び黙々と作業を始めた。 すると、御手洗はキッチンへやって来て、俺を後ろから抱き締めた。 「これなら邪魔にならないだろ?」 「そうですが...」 背中が熱くて集中できない。 御手洗はどういうつもりで僕に触れるのだろう。 僕の理性を試しているのだろうか。 「なんだ?」 僕より少し背の高い御手洗が耳元で囁く。 「なんでもないです//」 「そのわりには、耳真っ赤だけど?」 「それは、省吾さんが//」 「俺が?なに?」 「分かってるくせに///」 「言わないとわからない。」 御手洗は主導権を握ったまま僕を攻める。 僕が手を出さないと思っているのだろう。 御手洗の手の平で踊らされている自分が情けない。 だが、ここで御手洗に手をだしたら彼の思うつぼだ。 「省吾さん、お風呂湧いたのでお先どうぞ。」 「ふーん。光輝が構ってくれないからつまんねぇ。」 「ほら、早く入ってきたら、僕のマッサージが受けられますよ。」 僕は営業スマイルを御手洗に振りまいた。 「その顔ムカつく。」 「元からです。」 「わかった。入りますよ。」 御手洗は渋々、風呂へと向かった。 僕はその後ろ姿を眺めながら、深いため息をついた。
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