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「これ可愛い!ソファーに置きたいな。でも、こっちも捨てがたい。うーん...」
「光輝、決めれないなら俺が決めるぞ。」
「もう少し待ってください。」
僕と御手洗は、食事の後、ゲームセンターに来ていた。
僕はというと、UFOキャッチャーの多さに驚くとともに、どのぬいぐるみを御手洗にとってもらうか悩んでいた。
「これ。」
すると、御手洗が1台のUFOキャッチャーを指さした。
「これですか?」
「ん、お前に似てる。」
「僕に?このペンギンが?」
「うん。」
僕はペンギンのぬいぐるみをじっと見た。
どこが似ているのか自分では分からないが、御手洗がいうのだからそうなのだろう。
「これで!お願いします。」
「おう。」
早速、御手洗は慣れた手つきで、アームを操作し始めた。
真剣な横顔に僕は思わず見惚れた。
そして、アームがぬいぐるみを掴んだ。
緊張が走る。
どうかとれますように!
すると、僕の願いが届いたのかペンギンのぬいぐるみが取り出し口に落ちた。
それを御手洗が拾う。
まさに、憧れのシーン。
「ほら。上手いだろ。」
「はい!さすがです。」
僕は御手洗から渡されたペンギンのぬいぐるみを眺めた。
ニヤけが止まらない。
「光輝、顔が怖い。」
「だって、嬉しくて。」
「それは良かった。」
「大切にします。」
初めての御手洗からのプレゼント。
僕の宝物。
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