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目を覚ます。とても長い間眠っていた気がする。
何をするわけでもなく寝転がったままぼうっとしていると、プシューという音がして透明の蓋が自動で開く。どうやら私はカプセル状のベッドで寝かされていたようだ。
床に降り立ち辺りを見回す。壁一面にはピカピカと赤や緑のライトを点滅させるよく分からない機械が並んでいる。
窓がない暗い部屋。時間も外の天気も分からない。ふと、分厚い鉄の扉が目についたのでそちらへ駆け寄る。ここから外へ出られるかもしれない。
扉につけられた大きな丸いハンドル。それに触れようとした瞬間、ハンドルに取り付けられている小さな機械がピピッと小さな音を立てる。するとハンドルは独りでににぐるぐると回り始め、そして扉が開く。
扉の向こうには長い登り階段が伸びていて、私はそれを一段一段登っていく。
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