【実話︰思い出に蓋はできない】

1/1
前へ
/57ページ
次へ

【実話︰思い出に蓋はできない】

 娯楽が限られた小学校において、ときに牛乳瓶の蓋は立派な娯楽へと昇華する。  当時子どもだった私も例に漏れず、日々いろんなデザインの蓋を求め、そしてついにお気に入りと呼べる一枚を手に入れた。  しかし同級生には、蓋に大きく印字された文字ばかりが注目され、私のお気に入りは《殺菌》と呼ばれた。

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加