7 モテ女子と甲斐島流男子

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「あの男たちは、東郷さんを痛めつけるために雇われたそうですよ」 北斗の言葉に、シラタキを吹き出しそうになった。 「おや、熱かったですか?」 「そういうわけじゃないけど」 高校生相手に痛めつけるだなんて、とても夕食時の会話ではない。 でも東郷の無事は道場で確認しているのだから、もしかして、そんなたいしたことではないのだろうか。 「なんで、そんなことになったの?」 聞いてみると、 「恥をかかされたと言ってましたねえ」 北斗はのんびり語った。 あの男たちと、どんな話しをしたのだろう。 ひと目で格闘技をやっているとわかる構えをみせたワゴン車の2人組とチカンえん罪を訴えていた男性。 北斗が追いかけていき、東郷を取り返してきたのだから、無事解決したのだろう。 だけど、解決する前に、いったいどんなことがあったのか。 だから北斗にそれを聞くと、 「いえいえ、お互い平和的に話し合っただけですよ。そう難しいことを言う人たちではありませんでした」 と、詳しく語る気はなさそうだった。
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