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「もんだいないのー」
「〝妖精の宿屋〟に来ることができるのは、どのダンジョンでも加護持ちだけなのー」
妖精や精霊の加護がないと、妖精の宿屋には来ることができないのですね。
わたくしたちは、今日のところは魔石(小)を五個先払いして山小屋を一つお借りいたしましたの。
はじめて妖精の宿屋にやってきたので、食事も食堂を利用してみましたわ。
「食材の持ち込みも歓迎なのー」
「調理代金は、調理担当も一緒にお食事させてくれるといいのー」
妖精さんたちが食べる分の食材も提供できるならば、それが調理代金になりますのね?
メニューの料金設定も、一品につき小さな魔石一つから量に応じてといった感じで、街の食堂などよりもかなり安く料金設定がされておりましたわ。
「ここに来るまでにドロップした食材もありますし……構いませんか?」
「異論はありませんよ」
「食事は、大勢でしたほうが楽しいですもの」
「みんなで食事を楽しもう」
ということで、持っていた食材を提供して妖精さんたちに調理していただき、その日は多くの妖精さんたちと食事を共にし、楽しいひとときを過ごさせていただきましたわ。
お風呂とトイレ付きの山小屋をお安くお借りさせていただけることに対して、わたくしたちができるささやかな御礼ですの。
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