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本当にお節介が過ぎる………でも、折角佐伯さんが気を利かせてくれたのだから、お言葉に甘えようかと思ってみたり…… というか佐伯さん、青柳さんと何気に仲良さげに話せてて羨ましい。 「じゃあ、お言葉に甘えて……ありがとうございます」 「うふふ………また後でね」 清掃用具を佐伯さんに預け、先に歩き出した青柳さんについて行く。 チラッと後ろを確認すると佐伯さんが“ファイト!”と口を動かしながらガッツポーズしていた。 遠征に送り出されるスポーツ選手の気分だ。 普段稼働時間内は清掃を避ける従業員用の休憩スペースに、清掃業務以外で初めて立ち入った。 「おっ、やった。誰もいない。貸し切りだ」 嬉しそうに言った青柳さんは、窓際に設置されたパイプベンチに凭れ掛かり、私に向かって手招きした。 誘われるがまま怖ず怖ずと彼の隣に移動する。 この時点で緊張し過ぎて、軽く酸欠気味。 「天気良いね」 「そうですね」 大きな窓から会社の構内と市街地が一望出来る。 それを眺めながら青柳さんからの差し入れのプルタブを起こし「いただきます…」と呟いてから口を付けた。 一口飲むと、苦手な甘さが口いっぱいに広がる。 だけど、不思議な事に今日は美味しく感じる。 じっくり味わうようにチビチビやっている横で青柳さんも飲料のプルタブを起こし、口を付けてた。 その横顔を横目でチラ見すると、同じく横目でこちらを窺う青柳さんと目が合う。 ドキッとして缶を落としそうになり、酷く焦った。 「羽鳥さんと仰るんですね」 青柳さんが私の左胸に付いているネームタグを見ながら聞いてきた。 「あ、はい。羽鳥 凪といいます」 緊張で声が裏返る。 「前から気になっていたんですよ」 「えっ?!」
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