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「東京コントロール、スターエブリー2024、燃料の投棄完了。羽田空港ランウェイ34Rへの誘導を要求する」
『スターエブリー2024、ラジャー』
指示された方位等をCDUに入力する。
これで、方位については間違いなく羽田空港に近づける。
あとは高度だ。
滑空状態の当機は、進めば進むほど高度を失っていく。
では、高度を維持したほうが良いのかというと、そういうわけでもない。
飛んでいる飛行機には空気抵抗がかかるため、どんどん速度は落ちていく。
速度がゼロになってしまえば、そこで墜落だ。
しかし、落下する物体には加速度がつく。
それを使い、高度を下げることで速度を増していく。
もっとも、高度がゼロになれば、やはり墜落となる。
速度と高度、どちらも維持しながら空港までたどり着かないといけない。
かなり高度が下がってきたが、その分、空港も近づいてきた。
海や陸地への不時着という事態は避けることができそうだ。
東京湾に海上保安庁の船舶が展開しているのが見える。
きっと、この飛行機が海に不時着した場合に備えているのだろう。
機体は海には落とさない。
必ず空港にランディングする!
「スターエブリー2024 エアポート インサイト」
着陸の許可と、東京アプローチとの連絡を取り合うための周波数の指示が来た。
『スターエブリー2024 ラジャー クリアード フォー ランウェイ 34R コンタクト 東京アプローチ 119.1』
「クリアード フォー ランウェイ 34R 119.1 スターエブリー2024」
ここからは東京アプローチと交信しながら着陸を行う。
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