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「えー、今日の音声日記。はぁ。これを始めてからどれくらい経つかな。一番の山場かも。ついに当日を迎えました。今から彼に告白します。この機会を作ってくれたリナには本当に感謝です。今日はこのままずっと録音します。うまくいったら一生の想い出。失敗したら・・速攻消します。あ、リナが来ました。レコーダーはいったんポケットに。」
ガサガサ
『お待たせ!準備はどう?ちゃんと告白できそう?』
『うん。緊張してるけど大丈夫。』
『マサノのこと応援してるから!じゃ、呼んでくるね。彼はあっちで待たせてる。あなたはそっちの校舎の陰に隠れてて。私が呼ぶまでぜったい出てきちゃダメよ。サプライズなんだから。ふふ。面白いことになりそうね。うふふふふ。」
『茶化さないでよ、もう。』
『ほら隠れて隠れて!それじゃ、メッセするから。』
タタタ・・
ガサガサ
「いよいよです。人生の山場。ノーカットでいきます。あ、リナから連絡きました。『今から連れていくから絶対に姿を見せちゃだめだよ』とのこと。さっきも言って・・・き、きた!レコーダー、ポケットに。」
ガサガサガサ
ザッザッザッ
『こっちこっち!』
『あ、うん。でも、誰もいないみたいだけど。』
『・・・・・いるじゃない。ここに。』
『え?』
『私よ。』
『え?だって、待ってる人がいるからって。』
『ふふふふふ。待ってるのは、わ・た・し。他に誰もいないわ。』
『え、あ・・・そうゆう・・・』
『あなたのことが好きです。付き合ってほしいと思ってます。』
『ちょっ、ちょっと待って。いや、それ系の話だと思って覚悟はしてたけどてっきり他の人かと・・』
『ずっと好きでした。だからこれを、受け取ってください。』
『受け取ってって・・え!?それ、ちょっと、いきなり・・・キ、キスを・・!?』
『・・・・ひどい』
『え?え?』
『女の子にここまでさせておいて、恥をかかせる気なの?私のこと嫌いなの?』
『そうゆうわけじゃ、ただ、心の準備が』
ザザッ
シュルシュル
『ん・・・!!』
『・・・・』
『・・・・』
『これでも私のこと、嫌い?』
『いや・・・・』
『嫌いじゃないなら、何?ハッキリ言ってよ』
『好き・・・です・・・』
『私も好きよ。うふふふふふふふ』
グシャ グシャ グシャ グシャ グシャ グシャ グシャ
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