別れのワルツ

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別れのワルツ

3日間の外泊を終えた恋歌を白夜へ送り届けた時雨が帰宅すると、桃矢が珍しく険しい表情で事務所の椅子に腰掛けていた。 「桃矢殿・・?」 「・・時雨くん。明日の正午に役人と共に白夜の女将のもとへ行くことになった。恋歌さんの疲労に蘭の背中のあざ、そして夜中に聞こえる若い娘の悲鳴・・。おそらく、白夜の女将は違法労働に問われるだろう・・」 現在、時刻は午前10時である。 「俺も同行させてほしい・・。女将に大事な話があるからな・・」 運命の時まで約24時間。 誰も想像していない予想外の嵐が起ころうとしていた。
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