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帝都の教会を目指す馬車の中で時雨と桃矢は13時に間に合うことを祈っていた。
「・・・」
「・・・」
だが、突然の事態に頭が追いつかず、互いに無言であった。
静かな馬車の中で桃矢は女将の言葉が引っかかっていた。
それは、時雨を選んだ場合は時雨に死んでもらうと恋歌を脅した発言である。
仮に本当に恋歌が時雨を選んだとしたら、女将は時雨を殺すつもりだったのだろうか。
それとも、ただの脅しであったのだろうか。
頭の中を色々な可能性がよぎるが考えてばかりもいられない。
今は、引き離された時雨と恋歌を救うことが最優先なのだから。
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