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 今日はイツメン飲み会の日。  私の不参加の返信後、青木君は参加の返信をしていた。  今ごろみんな楽しくしてるんだろうな…。  そもそもサークルイツメンなんて、元はといえば7人だったんだから、私が居なくても何の違和感もないはず。これまでの体制に戻っただけだもんね。別に私一人居なくたって…。  本当は寂しくてたまらない私は、自分にひたすら言い訳をして、寂しくないフリを装っていた。  18時開始ってことは、いつもの感じだと22時過ぎには解散なのかな?翌日バイトって人もいるだろうし。じゃあそろそろみんなお開きってとこかな…。  ついみんなのことを考えてしまう私がいた。  時計は23時を回った。私はベッドで横になり、ウトウトし始めた。  するとスマホにLINEが届いた。  紗和ちゃんからだった。      望愛(のあ)ちゃんお疲れ!      今日来れなくて残念だったね。      次回は絶対においで!      望愛ちゃんに会いたかったなー。      ねぇ、明日空いてる?      良かったら二人で飲まない?  突然のお誘いに、私はこの上なく心が躍った。      紗和ちゃんお疲れ!      明日は空いてるよ!      二人で飲もっか!  こうして私と紗和ちゃんは、初の二人飲み会を開催することになった。  翌日。  19時に駅前で待ち合わせをした私たちは、本日の会場へと向かった。 「望愛ちゃん、たまにはあの居酒屋じゃない所行かない?ちょっとオシャレなカフェBarとかどう?」 「いいね!行きたい!」  紗和ちゃんが友達や彼氏とよく行くというそのお店へと、私たちは足を運んだ。  店内は、海外を連想させるようなオシャレな雰囲気で、私はワクワクした。周囲を見ると、女子大生やカップルなど、若者たちで溢れていた。  私たちはカクテルを注文し、二人で乾杯した。 「あー、良かった。今日望愛ちゃんと飲むことが出来て。」 「昨日行けなくてゴメンね。楽しかったでしょ。」 「うん、楽しかった。みんな久しぶりだったからさ、話が尽きなくて。」  紗和ちゃんは昨日のことを楽しそうに教えてくれた。それを聞いて、私も楽しむことが出来た。  ひと通り話し終えると、紗和ちゃんはフゥッと深く息をついて、改めて言った。 「でさ、ここからが本題なんだけど…。」
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