2014年3月22日

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2014年3月22日

 2014年3月22日 「じゃあ行ってきます!」  小さい僕が元気よく家を出て行った。小さい僕がはなちゃんの家に入るのが窓越しに見えた。 「こんにちは! お邪魔します」 「いらっしゃい。はなは自分の部屋で待っているから行ってあげてね」 「わかりました。ありがとうございます!」 「はなちゃん、入ってもいい?」 「ちょっと待ってね、うんいいよ」 「うわあ本当にダンボールがいっぱいだね」 「そりゃあそうだよ、明日引っ越すんだもん」 「本当に明日引っ越しちゃうんだね。寂しくなっちゃうな」 「私もだよ。ずっとここに住んで、そうくんと学校に通っていたから離れちゃうのは嫌だなあ」 「うん……。実はなんだけど、はなちゃんに言いたいことがあるんだ」 「うん、何?」 「今まで一緒に遊んだりしてくれてありがとう。ずっと言えなかったけど、はなちゃんのことが好きなんだ」  少しの間沈黙が訪れた。 「えっ、本当に?」 「嘘じゃないよ。本当の本当だから」 「すごく嬉しいなあ。私もそうちゃんのこと友達よりもっともっと大事だと思ってる」 「うん。僕も寂しいけど嬉しい。離れてもまた会えるよね?」 「うん、きっと会えるよ。だって私たち絆で繋がってるもん」  その後しばらく2人で笑い合っておやつを食べたりした。帰り際になってはなちゃんはこれあげると言って星形のキーホルダーをくれた。 「ありがとう!大事にするから」 「私もずっとかばんにつけておく!」
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