3人が本棚に入れています
本棚に追加
2014年3月23日
2014年3月23日
ついにはなちゃんのお見送りの時間が来てしまった。僕は大泣きしてしまったんだけど、小さい僕はどうなのだろう。
「おばあちゃん早く! はなちゃんもう行っちゃうよ」
「はいはい、すぐ行くからねえ」
外に出るともう荷物をトラックに積み終わったみたいで、はなちゃんが待ってくれていた。
「はなちゃん!」
「そうくん、来てくれたの」
「もちろんだよ。最後に挨拶したかったもん。今までずっとありがとう。はなちゃんと一緒に遊ぶのも学校に行くのもすごく楽しかったよ」
「こちらこそありがとう。そうくんがいたからずっと楽しかったよ。離れたくないけどまた会おうね」
「うん、このキーホルダーもずっとつけてるから。絶対はなちゃんのこと忘れないからね」
「私もだよ。絶対また会おうね」
そうやってお別れの時間が過ぎて行った。僕はその光景を見ながら、小さい僕が泣かなかったことにとてもびっくりしていた。
未来は変わるのかもしれない。おばあちゃんはこのことがわかっていたのかもしれない。そんな思いが心の中に芽生えてきた。
最初のコメントを投稿しよう!