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両親
帰宅すると母親と父親が僕に駆け寄ってきた。
「そうた、この1週間おばあちゃんみたいだったけど、どうしたの?」
このことはおばあちゃんと僕の間の秘密だと思ったので、僕は隠すことにした。
「気のせいじゃないかな? 何でそう思うの?」
「今までありがとうねえとかいつもご飯美味しいよとか、いつものそうただったら言わないようなこと言ってたわよ」
「そうなんだ、何でだろう。お彼岸だからかな?」
「でもお母さん本当に嬉しかったのよ。おばあちゃんとまた会えたみたいで幸せだったわ。ちょっと涙ぐんでしまったけどね」
「お父さんもだな、お義母さんにはずっとお世話になっていたから感謝の気持ちを伝えられたみたいだったなあ」
「それじゃあ良かったじゃん。こんな不思議なこともあるもんだね」
僕は言葉を濁して、じゃあ勉強をしてくると言って自分の部屋に戻った。お父さんとお母さんはまだこの話をしているみたいだ。
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