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「ちょっと烈司さん!?なに言い出すんですか!?」
「どういう意味じゃ!!?宗方烈司!!?」
言ったのは、甘いマスクの男前。
肩ひじつきながら、ジーと鳥恒先生を見つめていた。
それで私は気づく。
烈司さんが、烈司さんでないことに。
「まさか烈司さん!?鳥恒先生を霊視してるんですか!?」
「れ、霊視じゃと!?わしを!?」
「凛たん、俺が視てる時は、LEONさんと呼んで~♪」
そう言って、口元だけで笑うと、瞬きすることなく鳥恒先生を凝視するLEONさん。
「ど、どういうことじゃ!?霊視とは、まさか―――――!?」
「すんません、鳥恒さん!!実はうちの烈司は、視える人間なんすよ!!それも百発百中!!」
「なんじゃと!?」
「心配してもいいけど、心配しなくてもいいっすよ、鳥恒光憲さんこと檜扇辰也さん。」
瑞希お兄ちゃんの説明が終わるや否や、LEONさんは変わらぬ口調で言った。
「心配しなくても、キレイに成仏してますよ~兄上様である竜憲さんは。」
「なんじゃと!?」
LEONさんの返答に目を見開く鳥恒先生。
「ウソじゃ!!あんなむごい殺され方をしたんじゃぞ!!?半世紀かそこらで、成仏できるはずがない!!」
「いやいや、成仏してますよ。あなたのおばあ様が鳥恒夫人が、実家にあなたを連れ帰って、檜扇家を離れたことで、高野湖亀達の魔の手から逃れたのを見とどめている。だから安心して成仏してます。てか、こりゃあ完全に―――――――――竜憲さん、現代に転生してるよ。」
「「「「「「「「「「「「えええええ!!?」」」」」」」」」」」」
「うははははは!」
「わはははは!!」
予想外の回答に、絶叫する私達と、笑い声をあげる約2名。
「あ、兄上が!兄上が!!現代に転生しているというのか!?」
「そうです。」
「どこにいらっしゃるのだ!!」
「そこからは料金かかりまーす♪有料鑑定しますか?しませんか?」
「烈司!!」
「烈司さん!!?」
「金をとるのか貴様!!?」
「視るのは、かなり力使うんで♪」
〔★地獄の沙汰も金次第、だった★〕
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