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「あの…。お疲れ様です。
今朝は、すみませんでした…。
つい、いろいろ語ってしまって…。」
「あぁ、別に気にしてないよ。
でもまぁ…あんなに褒められたのは初めてだけどな。恥ずかしいだろ…。アレは…。」
「あっ、はい…。
すみませんでした…。
でも…本当にカッコ良かったです。
それは、嘘ではないです。」
「君は、正直者だな…。
恥ずかしいけど、嬉しかったよ。
ありがとうな。」
花田さんは、恥ずかしそうに微笑んで、
僕の頭をポンポンと軽く触って来たのだ。
その顔がまた、僕の心を締め付けた。
僕はこの人の虜になっていたんだ。
逞しい腕も、大きな手も、その掠れた声も、
肩まで伸びたその茶色い髪も、全てが完璧で
男の中の男とは、彼の事を言うのだろう。
そんな風に思えるのは、僕が恋をしていたからなのかもしれない。
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