無人島へ――

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数時間後―― 「雲行きが怪しくなってきたな……」 Bが呟いた。 Dは数時間前に簡易部屋に入ったままだ。眠りについているのだろう。  この数時間の間にCも非常ボートの上でそのまま眠ってしまっていた。Aも甲板に寝転んで眠ってしまっていた。 昼間は快晴だった空がいつのまにか厚い雲に覆われ、辺りは暗くなりはじめている。 波もだんだんと強さを増しているようだ。 Bは真剣な面持ちで舵を握り直した。 その時だった――
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