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すごいさくせん
昨日の夜、ラーファエルに教えてもらった作戦。それは…
「ティナは、魔力のない地球では、魔法は使えないよね。
でも、今ここでなら使える。
だから、先にマジックアイテムっていう魔法の道具を用意して、持っていけば良いんだよ!
で、そのマジックアイテムっていうのの作り方は…」
私は、ハッとさせられた。
「なるほど。その手があったか!
大学の講義で習ったから、どういうものかは知ってるよ!
でも、何をどうやって作るの?変身薬?」
私は、得意の魔法の話になり、食い気味に答えた。
「それでは…君のシンデレラの夢が叶えられないんじゃないかな。
ちょっと待ってね。」
そういうと、ラーファエルは突然、頭の上に光の輪を降臨させて、詠唱を始めた。
一体何をする気だ?
私は唾をゴクリと飲み込んだ。
「…。顕現せよ!見通せし宿命の予言!」
ワッと光のエレメントがラーファエルを包みこんでいる。
瞬く間にラーファエルの雰囲気がガラリと変わって、まるで別人のような顔つきになった。
「汝、その演舞を見ん。そこに妨ぐ男あり。
桃色の少女のあるところ、赤き英雄、現れたり。
幾千幾万の縁超え、真実の愛は結ばれん。」
これは、詩?
ラーファエルの光の輪は、いつの間にか消えていた。
「…なるほどね。あとは…千里眼!」
ラーファエルが続けてスキルを発動させると、彼の金色の瞳そのものが、2秒ほど光った。
「ラーファエル、今のはなに?」
「権能と、サーチスキル。
権能でこれでティアラちゃんの宿命…うーーん、簡単に言うと、未来を予言したんだ。
それから、スキルで、それが起きる場所を探しだした。」
そして、ラーファエルは続ける。
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