私のお父さん2

議論末

夫に替歌を聞いてもらった。
とても微妙な顔をして
「何で（この会を）やりたいの？」
と聞かれた。
私は
「勿論、お祝いの気持ちもあるけど両親が仲良くいてほしい、ちゃんと向き合ってほしい。お母さんは、お父さんが何を考えているからわからないと言っていたし文句ばっかり言っているから、この会を通して、まずは自分の気持ちをお父さんにきちんと伝えたい。
お父さんと向き合う上で、良いことだけできれいに、終わらせるのではなく、全部まるっと伝えたかった。
夫に気持ちを伝えてきた方法を両親に知ってもらって、（向き合わなくちゃな）って感じてほしい。色々な方法や向き合い方があることを知ってほしい。」

夫「おこがましいし、失礼だよ。何十年もやってきた夫婦に5年しか立ってない素人がいう、しかも上からアドバイスなんてダメだよ。結局、今回のお父さんの会は、お父さんのためじゃなくて自分のためじゃん。いつ歌うの。」

かなりカチンときた

私「だって私が幹事だもん。両親が仲良くなってほしい。これからも長く続く（人生）からちゃんとお互い話て適度に仲良くしてほしい。（夫が）喧嘩しても最終的に向き合わなきゃと思える人だから良かったけど、お母さんはお父さんの文句ばっかり言っているから私は嫌なの」

夫
「どちらにしても家族全体で集まる時にやるのあり得ないよ。外でブツブツ愚痴っている人いるでしょ。僕の会社にもいるもん。お母さんはきっとそうなんだよ。だし、自分は変えられるけど、他人は、そう簡単に変わらないから難しいよ。（替歌を）やるにしてもサシでお父さんにあった時にした方がいいよ。でもご両親は、本当は仲がいいんじゃない？他人が口だして関係が壊れることもあるし、とにかくベテラン夫婦だから二人の関係性に口出す必要ないよ。僕は替歌嬉しかったけど、内容じゃなくて、僕のことをたくさん考えて作ってくれたことが嬉しかったんだよ。今回、お父さんに伝える方法としては替歌はむいてないよ。最終的には弟さんと話し合いなよ。乾杯の挨拶ぐらい、考えればいいよ」

次の日弟とランチをした。
弟　「全体がいる会でやる必要がないよね。後々、僕にクレーム入るから嫌だ。僕も両親に（話し合うように）言っているし、楽しい会なのにお母さんがキレたら嫌だから、フワッと楽しい会にしよう。替歌はどういうイメージで歌いたかったの？替歌の方が恥ずかしいじゃん。」
弟「全否定してしまってごめん」

こうして、替歌は没になった。
悲しかった。父への気持ちや思いを伝える切っ掛けをなくした。
弟も夫も遥かに大人なんだと思う。（お母さんが怒って）修羅場になることを見通していた。
しかしこのままでいいのか。本当にいいのか。
首を突っ込むと面倒臭いな、すでに疲れたなと思っている自分もいる。
適度に話し合えるような（両親が）仲でいてほしい。
ものすごく迷っている。
そして、とうとう、還暦パーティーの日にちが刻々と狭ってきて……

3日前
夫「プログラムは、どうなった？」
私「プレゼントは、用意したよ」
夫「……」
夫「乾杯の挨拶は、あった方がいいよ。」

弟にも乾杯の挨拶をみてもらい、なんとか乾杯の挨拶が完成した。