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これまでも当然メンバーが隊を抜ける、抜けたいという事は良くある事だったが、それは本人の自由意思で理由は聞くものの決して無理矢理引き止めるような事はしなかった。"REBEL"は軍隊ではないのだ。
『副長、いるか?』
特殊なIPアドレスを使用して交信するチャット回線にハンスから連絡が入る。モニターにハンスが映る。
『こちら大友、何かわかったかい?』
『李から連絡があった。事務所が襲われたらしい、幸い李とアソシエイトの彼女は不在で無事だったが、念の為アジトCに避難させた。そっちに何か進展は?』
『今のところ何も。弁護士先生が狙われたって事は国営警察じゃなさそうだな』
『そういう事だ。いくら警察でもあからさまにウチの弁護士を襲うなんて事はあり得ない。こうなると心配なのがもう一人いる』
『MIKIか?』
『ああ。電話にも出ないし、一応メッセージも送ったんだが何の返信もない。そっちでMIKIの居所は掴めんか?』
『やってみるが、ハンス、あんたも間違いなく狙われてる筈だ、注意した方が良い』
『わかってる』
通信は切れた。大友は傍にいる隊員に「MIKIの携帯デバイスからGPSを割り出せ」と指示を出す。
「しかし副長、位置情報はたぶんOFFでしょう?」
「大丈夫だ、"REBEL"の作戦に加担したんだ。こんな時のためにMIKIの端末には追跡専用のマルウェアを仕込んである。ハッカーじゃなくてもそこらへんから割り出せるだろ?」
「なるほど、了解しました、やってみます!」と、隊員は直ぐにコンピューターに向かいキーボードを叩き始めた。が、そこで大友は言葉を付け加える
「ただ、彼女はハッカーだ、自分の端末にマルウェアが仕込まれていることに気づかない事を願うしかないがな」
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